研ぎ屋の製作日誌 1
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2005年9月 浦和骨董市の常連客から依頼
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(注文)
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10年ぐらい前に買ったマキリの柄と鞘を創り変えて欲しい、
出来れば柄は鹿角・鞘は古木でお願いしたい。
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(製作)
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柄は希望で鹿角の曲がりを生かし鉈としても使える長さにして、
鞘は茶器の古木箱を使いホルダーに革を使用。
依頼者の里・宮城の山でキャンプして枝を切ったりキノコ狩り
したりしてるイメージで創った。
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2005年8月 柏・布施弁天骨董市に来る蕎麦屋の顧客から依頼
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(注文)
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柏の布施弁天骨董市に良く来る蕎麦屋から、前に創った蕎麦切より
もう少し重いやつを創って欲しい。材質は前のと同じ昔の鍛造鋼で
予算は30000円以内で・・・刃長300mm 重さは900g位が好いん
だが。
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(製作)
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素材は、昔ワラを刻む為の70cmと大型の押し切りを使い、手元
の厚手の処を30cm切り取って蕎麦切用刃付に研ぎ上げ、持ち手
を細めに削りケヤキの柄を被せ握りやすくした。昔の鍛造鋼は硬
さと粘りが有り刃持ちが良く研ぎやすく、刃先に麺が付き難いの
でプロのお気に入りだ。
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2005年8月 世田谷ボロ市の常連客からの依頼
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(注文)
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2005年1月の世田谷ボロ市の常連客から・・・
予算4万以下で女性用の小型トマホーク(インデアンの投げ斧)を、
飾りの無い実用的な型にして創って欲しい。
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(製作)
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鍛造小型斧の試作品をベースに、投げるのに不要な処を削ぎ落とし、
グリップも回転の抵抗に成らぬ様に流線型にした。
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2005年8月 クッキングスクールからの依頼
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(注文)
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クッキングスクールで使ってる包丁を送りますので研いでください。
包丁25本・右利き用・一般用研ぎでお願いします。
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(研ぎ)
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洋包丁とぺティナイフの25本、刃角をプロ用より少し起こして
刃持ちの良い研ぎにして、表面の傷錆びを砂研ぎで落とす。
砥石は1500番くらいで仕上げ。
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写真は研ぐ前の図です。
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2005年7月 高幡の骨董市に来た顧客からの依頼
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(注文)
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良く切れるペーパーナイフを創って欲しい。
予算は、1万円以下で、デザインは任せる。
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(製作)
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素材はハイス鋼を使い、紙を切り易くする為 片刃・両口ナイフに、
グリップに滑り止めの溝をデザイン。
良く切れるので、安全の為 銅の鞘を付ける。
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2005年5月 道野辺の骨董市で依頼
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(注文)
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錆びた切っ先を研いだら良くなったので
これでキャンプナイフを予算は2万円位で創って欲しい。
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(製作)
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切っ先が綺麗な平造りなので、柄に鹿角を使い、皮鞘を創り
実際にキャンプで使えて、居間で見てても楽しいナイフにした。
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2002年頃 理想の山鉈
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(動機)
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数年前・・・北海道で鹿狩りをする度に、その肉とか角を持って
きてくれた猟師が亡くなった・・・その人の為に何度かマキリを
創ったが、その猟師の思い出に・・・もらった鹿角を使い、自分
の考える理想の山鉈を創る事にした。
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(製作)
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山で役に立つ刃物は、山道で邪魔な小枝を切り払う丈夫さと大き
さ・キャンプで包丁の役目もする繊細さと切れ味を持ったモノを
創ろう。
刃先は両刃の古鉈〈おそらく明治に造られた玉鋼の鉈〉をボウイ
ナイフ状に削り直し、柄にはもらった鹿角の基の処を使い、鞘は
鉈と同時代の茶器の木箱を使ってホルダーを皮で創った。
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Copyright © 2005 研ぎ屋
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